このところ涼しいですね。まあ明日からはまた暑くなるみたいですが。
さて、本日は読書記録です。
「すべてがFになる」 森博嗣(著)
以前この著者の「お金の減らし方」という本を読んだ時に、推理小説作家だというのを知って、どんなものを書くのか気になって図書館で借りてみました。
読書記録: 「お金の減らし方」 - 47歳でやむなくセミリタイア
本格推理
探偵役と助手役、孤島の密室殺人といった定番の状況に、コンピュータ制御された研究施設といったサイバー的な要素を組み込んだ本格推理となっています。
本が出たのはインターネットなどが一般には普及し始めた1996年なので、時代を先取りしていたといえるかもしれません。
What/Howに偏る探偵
推理小説にはWhat/How/Why done itというのがありますが、この小説はWhy(動機やら心情やら)は余り明らかになりません。
探偵役がWhyには興味がなくて、What/Howが分かった時点で満足してしまうという性格付けとなっていて、小説の流れとしては不自然ではないのですが、 すっきりしないところが残るという印象です。
感想
前述したように、すべてが明らかにならないので、すっきりしないというのが感想です。
Wikipediaで調べてみたら、この小説の登場人物が出てくるシリーズが幾つかあるようで、そちらを読む必要があるのかもしれません。
シリーズものなのでその内に明かされるという展開のかなあと、とりあえずこの小説の探偵役と助手役が出てくるシリーズを続けて読んでみることにしました。